バリスタについて
バリスタとはコーヒーショップなどでエスプレッソ系のドリンクをいれる仕事をする人のことをいう。
外国為替証拠金取引の提言では「労使委員会の決議で定めた業務で、かつ年収400万円以上」となっていたが、厚生労働省が2006年末にまとめた最終報告書では、新たに対象労働者は管理監督者の一歩手前に位置する者」とし、年収要件を、「管理監督者一般の平均的な年収水準を勘案しつつ、労働者の保護に欠けないよう、適切な水準を定める」としている。
しかしながら、反対論者を中心に「一度導入したら、少しずつなし崩し的に適用除外水準が緩和されていき、最終的にはほとんどの労働者が対象になるのではないか」との危惧が多い。asahi.comのbeモニターを対象としたアンケートでは、「いずれ対象が広がるからホワイトカラーエグゼンプション制度に反対」という回答が30%に達している[18]。実際、労働者派遣法では当初は厳格な基準が定められていたが、なし崩し的な基準の緩和により、現在では一部の例外を除いて事実上派遣が自由化されてしまったという歴史がある。
資産運用の丹羽宇一郎の発言のように、年収・職位面で本来は適用除外要件を満たさない「若手」の労働者にまで適用除外範囲を広げたい、という意図が推進側に存在している。
2006年の厚生労働省案では当制度の影響を受けるのは年収額は明示されていない。運用によっては、エグゼンプション対象者以外にも影響が出る場合がある。以下にそのケースを示す(例:基準額が年収800万円の場合)。企業側がA氏を適用除外対象として、B氏やC氏の仕事をA氏に押し付けるケースである。企業側としては、B氏C氏の人件費をカットした上、A氏の残業代もカットできるので、A氏のチームの人件費を半分以下に抑制できる。
なお、この場合のA氏の年間労働時間は約5,000時間にも及ぶが企業側はA氏の労働時間を管理対象とする法的義務がない。仮に激務に耐えられずにA氏が過労自殺をしようが、「自己責任」で済まされてしまう可能性がある。
経団連案のように、年収の比較的低い非管理職従業員も制度対象とした場合、以下のように退職金などの一時金が不要な雇用契約者のみを解雇するケースも想定される。
このケースではA氏は給料が下がった上に労働時間が増え、B氏も給料こそ維持されているものの労働時間が増えているため、時給換算では約25%の給与低下となる。結果として、このケースではチーム内の人件費を約25%削減出来ることになる。退職金の額によっては、ケースAよりも実現する可能性が高いと考えられる。
労働者の(時間あたりで見た場合の実質的な)年収ダウンや、過労死や「心の病」(うつ病など)にかかってしまう従業員の増加、有給休暇の未消化、厚生年金の財政悪化など様々な問題が発生する可能性がある。また、ホワイトカラーエグゼンプションに反対する論者からは、仕事が一部の人間に集中することによって失業率が上昇したり、労働時間の延長によって少子化に拍車がかかったり、低所得者層の増加により格差社会を更に助長する、さらには自殺を増加させる、などと既存の社会問題を悪化させるのではという懸念も出されている。
投資信託はホワイトカラーエグゼンプションを導入した場合、11兆5,851億円(一人あたり 114万3,965円)の残業代を労働者が失うと試算している(参考)。また、これにより内需が大きく冷え込む事になるため、雇用状況が内需状況に依存しやすい非正規雇用者の雇用状況も大きく悪化する懸念や、日本の貿易黒字が肥大化する事による貿易摩擦の再発の懸念など、間接的な懸念は数多い。
ホワイトカラーエグゼンプション制度に関しては雇用者側でも意見が分かれていて統一的な見解が出されていないのが現状である。各種経済団体においては、日本経団連は導入に全面賛成しているものの、経済同友会は「仕事の質・量やスケジュール(納期)にまで裁量のある労働者は多くないのが現実であり、また仕事の質や種類によって労働時間は決定されるべきであるため、まずは現行の裁量労働制の制度の活用を更に推進して仕事の進め方の改革を進める方が先」と今回の制度導入には反対の立場をとっている(参考)。
なお日本商工会議所は労働時間規制の強化そのものに反対であり、当制度に関しては「中小企業の実態に即した制度を望む」という立場である。中小企業の実態に即すると言うのは、同報告書によると「管理監督者の範囲は実態に即して決めるべきで、範囲を狭めてはならない」とのことのようである(付属資料17ページ)。また、個人的な見解を発表している経営者でもワコール社長の塚本能交のように「そもそも時間内に仕事を行うことが評価されず評価も出来ない日本の労働環境下では、導入しても過重労働を招いて生産性の低下を招くだけ」と反対している経営者もいる。
ホワイトカラーエグゼンプション制度は「日本にはなじまない」という主張がある。主張の要点は以下の通りである。
日本人労働者は個人ではなくチームで仕事を行う傾向にあるため[19]。
ホワイトカラーエグゼンプションによって成果主義色がより強くなる事になるが、日本では成果主義の運用が上手く行っていないため、単なる賃下げで終わってしまう可能性が高い
「自律的労働制度」の先駆けとも言えるフレックスタイム制が業務遂行上の問題多発などで失敗に終わっている事例が多く、そのような状況でホワイトカラーエグゼンプションを導入しても長時間労働につながるだけである(なお、日本経団連会長の御手洗冨士夫が経営しているキヤノンでは一時期フレックスタイム制を導入していたが、御手洗の社長在任期間中に廃止している)。
上項「導入を不要とする意見」において記載したが、労働政策審議会は内外の反対意見を押し切る形で報告書をまとめてしまっている。報告書をまとめるにあたり、労働者側だけでなく使用者側の反対意見まで押し切ってしまっている[20]。この事は象徴的な出来事であるが、「まず導入ありき」になっており、全体的に議論が不十分であるとの指摘が多い(一例)。
ホワイトカラーエグゼンプションに関するニュースなどの報道や情報提供は、十分に行われているとは言いがたい状況である。報道内容も、単なる残業代ゼロ制度として紹介するケースが多い。各新聞や雑誌等の紙媒体メディアはそれでも、時折特集記事を掲載するなど、ある程度の報道量があったが、TVメディアにおいては2006年12月まではこの事についてほとんど報道がなされなかった。その結果、労働政策審議会が報告書をまとめる直前の時期であった2006年12月時点においても、連合が行ったアンケートによると、ホワイトカラーエグゼンプション法案について「全く知らない」という回答が73%にも達するという結果が出ている[21]。
労働契約解除が労働者からの申し出によるものを言う。また、定年退職を除くと、退職のほとんどが「自己都合退職」によるものであるから、会話や文脈上では単に「退職」と言うこともある。他の退職の形態には、定年退職、会社都合退職がある。
雇用保険(求職者給付)の「自己都合退職」という区分において、次のような場合は自己都合退職でも正当な理由とみなされる場合があり、給付日数は同じでも「使用者に責任はないが再就職の準備をする時間的余裕がなく退職」ということで給付制限はつかない(正当な理由かどうかの判断は公共職業安定所長が行う)。