計画的な転職
成功する人間は、私が知っているかぎり、1人の例外もなく自責型である。
会社組織にしても、自責型の社員が増えれば増えるほど、チームワークは良くなっていく。
Jンソン.Aンド.Jンソン時代、マーケティング部に25人の社員がいたのだが、ここの社員はまとまりが悪く、トラブルが起きると、互いに責任転嫁やなすりつけをし、あるいは文句や愚痴といったものが絶えない部門だったのである。
能率が悪い、効率が悪い、仕事がやりにくいという声が次々出てくる。
いったい、どうしてこの連中はお互いのことを思いやれないのか、とつくづく思ったものだ。
チームはあれども、
ワークしない。
チームワークとは、ほど遠い部門だった。
そこで、私は1つの試みをしてみることにした。
すなわち、マーケティング部の社員を全員集め、3グループに分ける。
そのうえで、1つのテーマを与えたのである。
「仕事の能率が上がらない原因はなにか」ブレインストーミングでもなんでもいいから、お互いに忌憚ない意見を出す。
それらをすべて紙にどんどん書き出してもらった。
すると、全部で40項目出てきたのである。
「キャビネットが足りない」「仕事の途中に上役が邪魔に入る」「コンピューター化が遅れている」こんな意見が出てきた。
「よし、わかった。
では、この40項目の中で、自分たちが考えて、どうにも手をつけることができないという問題と、100パーセントとはいかなくても、ある程度は解決することができる問題とに分類してごらん」すると、全項目の80パーセントは、程度の差こそあれ自分たちで解決できる問題だ、ということがわかってきた。
彼らは、その事実を自分たちで発見して驚いていた。
このグループ作業をするまで、彼らの発想はすべて他責だったと思う。
「あいつのせいで」「おまえのおかげで」という発想である。
実際にやってみると、8割は自分の問題だったのである。
このグループ作業は、その後も何度か継続的に繰り返し行った。
そうすることで、自責の念が吹きはじめたのだろうか、かつて見られた責任の押しつけ合いもなくなり、チームがどんどんワークしてきたのである。
他責ではなにも解決しない。
自責へと転換したときに、はじめて「自分はなにをなすべきか」とテーマが明確になってくるのである。
「わがこと」と考えないかぎり、人間は真剣になって問題と取り組むことはない。
人間的能力を伸ばすキーワードその3は「目標」である。
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